葛西薫1968

京都造形芸術大学のギャルリ・オーブで開催されていた
葛西薫さんの展覧会に行ってきました。
twitterで間もなく葛西さんの「全仕事集」が出るという情報を得て、
同時に展覧会も開催中!と知ったので、最終日に駆け込みです。
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そういえば、2007年のG8での展示も観たはずなのでかぶってるんですが、改めて行ってよかったです。
過去のお仕事の、ラフや絵コンテ、中にはスケジュール表までが含まれたファイルが数十冊(これはすごいですよねぇ。。自由に見れた。)、
サントリー烏龍茶の歴代CMもずっと流れてたし、
あと、ユナイテッドアローズの広告のコーナーには、メインビジュアルのジャン・ルイジ・トッカフォンドの原画もあったー!

私が葛西さんの作品を明確に意識したのは、NTT Dataの広告の、「AERO」シリーズのビジュアルでした。展示では1992年とあったから高校時代くらい。
意識といっても、葛西さんの名前を知ってるわけでもなく、ただ、あのプロペラみたいな線画がかっこいいなぁ…と思って、お気に入りとして保管していました。
でも、改めて他のお仕事も眺めてみると、80年代半ばからのサントリー烏龍茶のビジュアルもかなり強く記憶に残っていますし、その後の中国人の女の子のCMシリーズにも憧れて、中学時代には友人たちと話題にした記憶があるので、知らないうちにたくさんのお仕事に触れていたということになります。
その後となると、やっぱりアローズの広告は印象的!

今回改めてずらっと葛西さんのビジュアルを観てみて、やっぱり好きだなぁと思ったんですが、何が好きかというと、どれも清潔感があるということと(中国人の女の子とか、江角マキコさんを起用したビジュアルが象徴的です)、作り手としてのぶれない想いがそこに感じられること。
あと、印象に残る広告/ビジュアルって「おもしろかった」とか「インパクトが強かった」とかあるいは「コンセプトになるほど、と思った」とか、ってこともありますが、
葛西さんのつくるビジュアルはそんな余計な理由なしに、ビジュアルそのまんまで記憶に残ってる、それってすごいんじゃないかなぁと思いました。音楽も気持ち良い。

展示の中には葛西さんが駆け出しの頃に制作したチラシなんかもあるんですが、そこからはとにかく「自分でつくりだす喜び」が溢れていて、そのことはちょっとうらやましいなと感じました。
私が新人のときは世の中皆が「不況初心者」、新卒デザイナー採用が見当たらなくて軒並み「経験者」「Mac使える人」ってところに無理矢理「何でもできます!!」なんて言って食い込むしかなかったから、就職後は戦々恐々、
私自身の実力や心構えが未熟すぎたせいもありますが、とにかく「正しいことやらなきゃクビ切られる…」て恐怖心だけで自分を追い込んでたから、正直作る喜びなんて感じる余裕なかった気がするもんなぁ。
もっと純粋に、ビジュアルをつくる楽しさを感じる気持ち、私自身でいうと、10-12
歳くらいのときに学級新聞引き受けたり、図書館で借りて来たレシピ本を自分のイラスト入りでノートに書き写すのに夢中だった時期があるんですが、あの気持ちのままで仕事や勉強につなげていけていたら、素晴らしかっただろうなぁなんて思ったり。
まぁもちろん、そんなことも含めて実力なんですけどね!

とにかく、でも、今回は「これ好きだ!」て思うものに改めて向き合えて良い経験でした。
3月にでる作品集も楽しみです。