映画「海洋天堂」

順序が前後してしまいましたが、少し前に映画「海洋天堂」見てきました。いい映画だったなぁ…。
親子もの超苦手な私が、素直に観れた。
障害者と死を目前にしたその親という題材にもかかわらず、お涙頂戴な演出なく、ありがちな社会的弱者への賛美に走ることもなく。
親亡き後の障害を持つ子の将来というテーマは重いが、あくまで普遍的な、親が子の未来を思う気持ちにフォーカスしていたところが良かったのだと思う。

自分が余命幾許もないと知った父親は、当初こそ絶望して心中を図ろうとするが、失敗に終わって後は、ただひたすらにわが子の生きる術を探し、伝えようとする。
バスの乗り方、買い物の仕方、仕事のやり方。同時に、これからも、いつでも、側で見守っているよというメッセージを必死で伝えようとする。生きろ、生きろ、生きろ、生きろ…
自分はもう直接守ってやれない、もたれかけさせてあげることもできない。できることは、背中を押すことだけ。

もちろん、それでも現実からすればキレイにまとまりすぎという面はあると思う。
「最終的に」感じの良い施設が見つかるとか、子の雇ってくれる先が見つかる、なんてことこそ、実際は厳しかったりするのだろう。
ただ、そこに至る背景が、「聖なる心の持ち主によって」「あまりに可哀想な主人公達の境遇を見かねた神様の情けによって」もたらされるというおとぎ話ではなかった。
父親の人柄、日頃の働き振り、働きかけによる信頼関係の構築を経て、その子のことも見守ろうという人達が出てきた。
このあたりもよかったな。

愛する者の未来を何とか少しでも照らしてやりたいという気持ち。
映画のエンドロールで「すべての平凡な偉大なる父親、母親へ」という(ような)一文が記されますが、まさにそこに尽きると思いました。

http://www.crest-inter.co.jp/kaiyoutendo/

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