映画「トロッコ」(川口浩史監督)を観てきました。
芥川龍之介の「トロッコ」をモチーフにした現代劇です。
台湾人である夫/父親を亡くした母子が、その遺骨を届けるために向かった台湾が舞台です。
幼い子供二人を抱えた母親の不安と、それを受ける思春期直前の長男の心情、
異国である台湾の家族との距離感と、それでも家族であることゆえのお互いの思い、
さらに、日本人として教育を受けながら突然に「日本に捨てられた」祖父の気持ちの絡まり合いが描かれています。
私自身が主人公である母親と同年代であり、映画に出てくる子供たちと同じ年頃に父親を亡くした経験があり、また長女なこともあって、思う事が次々ありました。
仕事も、子供を持つことも、すべて自分で選んできたことの筈なのに、どうしてもつきまとう「子供がいない同年代がうらやましい」という気持ち。「全然ちゃんとできてない」という焦り。
それなりにキャリアを積みながらもまだまだ道半ばで、自分の将来のことはすごく不安。一人ぼっちでの仕事と育児の両立はすごくしんどいけれども、子供のことはもちろん大切であり、今日明日の生活に必死になるしかない。一方で親のこともいよいよ考えなくちゃいけない年代。
対する、義妹の気持ち〜自ら望んで子供を持ってないのだけど、そのことに対する後ろめたさに似た気持ち〜も、わかりすぎます。
そんな母親の心情をモロに受ける長男がまた…
まだ甘えたい、甘えなくちゃいけない年頃なのに、それが許されない状況に追いやられて。
映画の後半、一番大切なシーンはその長男の行動が中心なのですが、もうもうその気持ちが痛すぎて…
対する弟くんはいわば「男版メイちゃん(となりのトトロ)」なのですが、第一子の私としてはトトロを観たときと全く変わらず頭に血がのぼってしまいました…。
あー。。下の子はこうやって甘えたいだけ甘えて後はケロッとして、そうこうしてるうちにちゃっかり学ぶこと学んで、兄ちゃん姉ちゃんよりずっとしっかりした大人になっちまうのよねっっっ!!!!!
(…まぁ、今となっては下の子は下の子なりの大変さがあるのだろうと思うし、そうやって受け止めようと思うけどもね、大人だからね。苦笑)
映画全編を通して映し出される、台湾の自然もすごくきれいです。
同年代の人にはぜひとも観てほしいな。
台湾好きとしては、日本と台湾(さらにはアジア)との関係、位置づけを考える映画という面も外せない。
好きかどうかに関わらず、今の世の中、これからの世の中、日本人としてはこのテーマに触れる場面はおのずと増えるでしょうから、そういう意味でも観て欲しい映画です。
「トロッコ」川口浩史監督インタビュー(前編、後編)
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今日映画を観た「元町映画館」サイト



